ビズショカ(ビジネスの書架)

ビジネス書、新書などの感想を書いていきます

『女系図でみる驚きの日本史』大塚ひかり 蘇我氏も平家も滅亡していなかった!

蘇我氏も平家も滅亡していなかった! 2017年刊行。筆者の大塚ひかりは1961年生まれ。歴史系の著作多数。以前に読んだ『昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか』が面白かったので、今回も手に取って見た次第。 大切なのは「胤より腹」。家は絶えても血…

『マンガでわかる統計学』大上丈彦 統計の本質が直感的にわかる初学者向けガイド本

統計学に関する初学者の疑問をやさしく解説! 昨今のデータサイエンスブームにあてられたわけではないのだが、統計の勉強を始めて半年が経過した。もともと文系人間であったことに加えて、高齢化に伴い理解力が低下しているわたしは、統計の学びに苦しみ、サ…

『知られざる特殊特許の世界』稲森謙太郎 知財について学べるお役立ち本

弁理士が書いためくるめく特殊特許の世界 2007年刊行作品。筆者の稲森謙太郎は、本名稲穂健市(いなほけんいち)で、本業は弁理士。稲森謙太郎は科学技術ジャーナリストとして原稿を書く際の筆名であるようだ。 本作は文庫化されていないが、2014年に『すば…

放送大学の『身近な統計』で統計学の初歩を学ぶ

統計のド素人が統計学を学んでみた コロナ禍で、自宅での時間が増えたこともあり、2021年は放送大学の選科履修生として一年間を過ごしてみた。放送大学の授業については、『初歩からの数学』について、先日ご紹介させていただいた。引き続いて、本日は放送大…

『物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国』黒川祐次 地政学的な特異性と複雑な歴史背景を学ぶ

元ウクライナ大使が書いたウクライナの歴史本 2002年刊行。筆者の黒川祐次(くろかわゆうじ)は1944年生まれの、元外交官。モントリオール総領事、ウクライナ大使、モルドバ大使、コートジボワール大使、ベナン・ブルキナファソ・ニジェール・トーゴー大使など…

『ユーゴスラヴィア現代史』柴宜弘 ユーゴ内戦を因縁から学ぶ

旧ユーゴスラヴィア史を知るために 1996年刊行。筆者の柴宜弘(しばのぶひろ)は1946年生まれ。早大卒で本書執筆時は東大大学院の教授。現在は退官されて、城西国際大学の特任教授に。専攻は東欧地域研究。バルカン近現代史。2021年の5月に他界されている。 …

『頼朝と義時 武家政権の誕生』呉座勇一 頼朝の限界と義時の達成

呉座勇一による源頼朝と北条義時の本 2021年刊行。筆者の呉座勇一(ござゆういち)は1980年生まれの歴史学者。専門は日本中世史。 著作としては2016年の『応仁の乱 戦国を生んだ大乱』が有名かな。 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書) 作者:呉座勇一 …

『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治 "三等分"したケーキのインパクト

120万部も売れたベストセラー新書 2019年刊行。筆者の宮口幸治(みやぐちこうじ)は立命館大学の産業社会学部の教授。元々は児童精神科医で、医療少年院では法務技官として勤務した経験を持つ人物。 本書は、新書大賞2020で第二位にランクインした作品である…

『四国辺土 幻の草遍路と路地巡礼』上原善広 遍路で生活する人々の姿に迫ったノンフィクション作品

草遍路と四国の路地巡礼 2021年刊行。筆者の上原善広(うえはらよしひろ)は1973年生まれのノンフィクションライター。 2005年のデビュー作『被差別の食卓』は各方面で話題になったので、記憶されている方も多いのではないか。 被差別の食卓(新潮新書) 作…

『バカ日本地図』と『バカ世界地図』で認識のねじれを楽しむ

「バカ日本地図」と「バカ世界地図」の感想を書きました。バカな皆さんによる、脳内日本地図、世界地図の数々。 2004年刊行。「みんなでくだらないものを作る」ウェブサイト「借力」で進められていた企画が書籍化されたものです。