ビズショカ(ビジネスの書架)

ビジネス書、新書などの感想を書いていきます

コミュニケーション・人間関係

『不安のしずめ方40のヒント』加藤諦三 人生や仕事の不安を解消する考えかた

『テレフォン人生相談』のパーソナリティが書いた不安のしずめ方 私事で恐縮だが、コロナ対応によるテレワーク生活がかれこれ一年半になろうとしている。当初は出社しなくてよい気軽さを喜んでいたものだが、これがいざ仕事をしてみるとさまざまな問題が出て…

『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しか出てこない』三宅香帆 好きなことを自分のコトバで発信しよう!

自分のコトバでつくるオタク文章術 2023年刊行。筆者の三宅香帆(みやけかほ)は1994年生まれの書評家、作家。京都大学文学部、同大大学院修士課程、博士前期課程修了。現在は京都市立芸術大学の非常勤講師も務めている人物。 古典や文章術についての著作を…

『イスラムと仲よくなれる本』森田ルクレール優子 学校で、職場で、もし隣の席にイスラム教徒がいたら?

小学生でも読めるイスラムの入門書 2023年刊行。筆者の森田ルクレール優子(もりた Leclerl ゆうこ)は1980年生まれ。20年程前にイスラム教に改宗。2年前(本書刊行時点)にSNSで知り合ったフランス人男性と交際ゼロ日で結婚。渡仏。夫と先妻との間に出来た…

『インターネットというリアル』岡嶋裕史 「みんな違ってみんないい」に人は耐えられない

現実と融合したネット社会を読み解く 2021年刊行。筆者の岡嶋裕史(おかじま ゆうし)は1972年生まれの情報学研究者で、現在は中央大学国際情報学部の教授職にある人物である。 本書は講談社のオンライン誌「クーリエ・ジャポン」、光文社のウェブメディア「…

『人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』ふろむださんの初書籍

社会人のたしなみとして知っておきたい「ハロー効果」 2018年刊行。人気ブログ「分裂勘違い君劇場」のふろむださんの初書籍。 美男美女に生まれるだけで人生の難易度は下がる。有名大学を卒業しているだけで「デキル男」だと思われてしまう。思考の錯覚は、…

『「静かな人」の戦略書』ジル・チャン 内向型が静かな力を発揮する方法は?

台湾、米国、日本でベストセラー オリジナルの台湾版『安靜是種超能力』は2018年刊行。たちまちベストセラー1位となり、20週にわたりトップ10に入る快挙を成し遂げた。 安靜是種超能力: 寫給內向者的職場進擊指南 (Traditional Chinese Edition) 作者:張瀞仁…

『空気が支配する国』物江潤 日本社会の同調圧力の正体は?

コロナ禍の今だから、読みたい一冊 2020年刊行。筆者の物江潤(ものえじゅん)は1985年生まれ。東北電力退社後、松下政経塾に入り、現在は地元の福島で塾経営をしつつ執筆業もされている方。 その他の近著には新潮新書の『ネトウヨとパヨク』がある。 ネトウ…

『だれもわかってくれない』ハイディ・グラント・ハルヴァーソン 人がわかりあえない理由を考える

傷つかないための心理学 2015年刊行。米国での原著タイトルは『No One Understands You and What to Do About It』。 だれもわかってくれない:あなたはなぜ誤解されるのか 作者:ハイディ グラント ハルヴァ―ソン,Heidi Grant Halvorson 早川書房 Amazon // …

『87%の日本人がキャラクターを好きな理由』香山リカ 日本人とキャラクターについて考える

香山リカが読み解く「キャラクターと日本人」論 筆者の香山リカはお馴染みの精神科医。何が本業なのかわからないくらい活動されている方だが、立教大学現代心理学部映像身体学科教授というのがいちおうメインの肩書なのかな。本作を上梓した2001年当時では、…

『スエイ式人生相談』末井昭 どんな悩みもピタリと解決!?

名物編集者が人生の奇問難問に答える! 2004年刊行。筆者の末井昭(すえいあきら)は1948年生まれ。書影を見ると、何なのこの人?と思われるかもしれないが当然男性である。女装は趣味でやっているみたい。 1981年にはかつて一世を風靡した(らしい)「写真…

『ガラスの50代』酒井順子 令和の50代のリアルを綴る

コロナ禍の今を描く酒井順子最新作 2020年刊行。筆者の酒井順子(さかいじゅんこ)は1966年生まれのエッセイスト。第一作は1988年の『お年頃 乙女の開花前線』。出世作は何といっても2003年の『負け犬の遠吠え』であろう。 ガラスの50代 作者:酒井 順子 講談…

『リモートワークの達人』もっと早く読みたかった「テレワーク」ガイドブック

8年も前に書かれた「テレワークのすすめ」本 コロナ禍で日本のテレワーク対応は一気に進んだ(というか、導入せざるを得なかった)のだが、本書はそれに先駆けること8年前の2014年に刊行されていた本である。単行本版のタイトルは『強いチームはオフィスを捨…

「働かないおじさん」問題を解決する方法を考える

「働かないおじさん」はいつごろから登場したのか 近年、目にすることが多くなったこの言葉だが、いつごろから言われ始めたのか、軽くググってみたところ、比較的古い記事では東洋経済のこちらが発見された。人事コンサルタント楠木新(くすのきあらた)によ…

『「沈黙」の会話力』 現役弁護士が教えるコミュニケーション術

「沈黙」することで人を動かす 2018年刊行。筆者の谷原誠(たにはらまこと)は1968年生まれの現役の弁護士、税理士。著書多数。 とかく交渉術といえば、明朗快活、立て板に水でしゃべり倒す人間が有利であるように思われがちだが、実際には必ずしもそうでは…

『人は話し方が9割』永松 茂久 話し方の基本は「共感と寄り添い」

2020年年間ランキング1位のビジネス書 2019年刊行。筆者の永松 茂久(ながまつしげひさ)は1974年生まれ。サラリーマンからたこ焼き屋に転身。これが見事に成功し、数多くの飲食店を展開。その過程で、多数のビジネス書、自己啓発書を世に送り出している人物…

『ニュータイプの時代』山口周 新時代を生きぬく24の思考・行動様式

山口周が示す21世紀的な思考・行動様式 2019年刊行。筆者の山口周(やまぐちしゅう)は1970年生まれの研究者、著作家。 2017年の『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』は、ビジネス大賞の2018最優秀賞(書籍部門)を受賞。この作品の大ヒットで一…

『続 多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。孤独も悪くない編』Jam 孤独や不安と上手につきあう

「パフェねこシリーズ」の第二弾が登場 2020年刊行。第一作となる『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』は2018年に刊行され好評を博した。本作は二年ぶりに登場した待望の続篇である。 帯の記載によると「パフェねこシリーズ」は累計25万部を超える…

『大人のケンカ必勝法』和田秀樹 論争・心理戦に絶対負けないテクニック

大人のケンカは腕っ節ではなく交渉力で決まる オリジナルは、2002年刊行の単行本『他人に言い負かされないための心理学』 // リンク 上記の作品を『大人のケンカ必勝法』に改題した上で文庫化したものが本書だ。2004年に刊行されている。 2005年には図解版が…

『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』Jam 相手は変えられない。でも自分の考え方は変えられる。

Twitter発のお悩み解決本 2018年刊行。筆者のJam(じゃむ)はゲームグラフィックのデザイナー、イラストレータ、マンガ家。Twitterのアカウント(@jam_filter)で発信していた「パフェねこシリーズ」が大好評を博し、書籍化されたのが本書である。 書籍化に…

2018年に読んで面白かった一般書6選

おいおい、もう2021年ですよ。というツッコミもあると思うが、こちらも元ブログからのお引越し記事(手抜きでごめんなさい)。こちらは、小説、マンガ、新書を除いた一般書からのセレクトである。 2018年に出た本ではなく、「2018年に読んだ本」が対象なので…

『美しい日本の掲示板』鈴木淳史 インターネット掲示板の文化論

2ちゃんねる全盛時代に書かれたネット文化論 2003年刊行。筆者の鈴木淳史(すずきあつふみ)は1970年生まれの売文業(ってこの本には書いてある)。主として、文芸評論家、クラシック音楽評論家として活躍。著作にはクラシック音楽に関しての辛口評論が多い…

『「普通」の人のためのSNSの教科書』徳力基彦 自分の名前で仕事がひろがる

2020年刊行。筆者の徳力基彦(とくりきもとひこ)は1972年生まれ。NTT、IT系のコンサルファームを経て、アジャイル・メディア・ネットワークにて代表取締役社長や、取締役CMOを歴任。現在は企業のソーシャルメディア活用ついて啓発活動を行う、アンバサダープ…