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『仕事の基礎力』田中耕比古 デキる人は「当たり前」に身につけている!

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大手某社の受託業務を請け負っていた際に、業務の進捗と品質を管理するために、コンサルタント会社が間に入ったことがある。

経験されたことがある方は、わかっていただけるかもしれないが、彼らの仕事の速度はビックリするくらい早く、その質も嫌になるほど高い。20代の若者レベルでも、自社の若手社員とは雲泥の出来であるし、ましてやパートナークラスでは神水準である。受託期間中はさんざんに絞られたが、今ではいい経験になったと思っている。

コンサルタントが書いたビジネス本

というわけで、コンサルタント会社の人間の仕事術に興味を持ち、手にしてみたのが本書である。どちらかという若い社会人向けの書籍なのかもしれないが、仕事の型が崩れてきている中高年ビジネスパーソンのリハビリ、再教育にも効く良書かと思われる。

仕事の基礎力

2016年刊行。筆者の、田中耕比古(たがひこ)は商社系SE→アクセンチュア→独立というキャリアを持つ。

おススメ度、本書で得られること

おすすめ度:★★★(最大★5つ)

ビジネスの基本を身に付けたい若手社会人の方、ビジネスの基本を再確認したい中高年の方、ビジネスの「型」について知りたい方におススメ。

内容がわりの本書の目次

  • 1章 「重要な仕事」に力を注ぐ
    基礎力①やるべきことを見極めよう
  • 2章 「仕事の核」を見つけ、集中して取り組む
    基礎力②やり方、手順を決める
  • 3章 全体最適の視点を持つ
    基礎力③正しく計画する
  • 4章 答えを導く練習をする
    基礎力④筋道を立てて考える
  • 5章 言いたいことを明確にする
    基礎力⑤わかる資料を作る
  • 6章 すれ違いを防ぐコミュニケーションの秘訣
    基礎力⑥効果的に伝える
  • 7章 同期で一番の出世頭になれる!
    基礎力⑦働きながら成長する

「型を知る」強み

スポーツや、武道、楽器、勉強法でもいい、どんなことでも基礎をしっかりと叩き込まれた、型を持っている人間は強い。本書で言うところの、「仕事の基礎力」とは高密度な仕事を実現するための型であると、筆者は定義づけている。型がしっかりと出来ていれば、一度その形が崩れたとしても基本に立ちかえればいい。戻る場所がある人間は強いということなのである。

本書では、高い効率性と密度をもって仕事をこなしていくための、もっともベーシックな部分を身に付けることできるのだ。

本書の良いところをピックアップしてみるとこんな感じ。

その1:すぐ読める

目次をみて頂けると判るかもしれないが、「基礎力」を鍛えるためのハゥトゥ本であるため、項目はかなり絞りこんである。ページ数も控えめで200頁程。これならすぐに一通りは目を通せるのではないだろうか。

その2:わかりやすい

具体的な課題を設定⇒ダメ事例、良い事例を併記⇒解説といった具合に進行していくので判りやすい。1セグメントは5頁程度と短く構成されており、これなら飽きっぽく集中力の持たない人間でも、なんとか読める長さである。

その3:誰でも使える

掲載されている内容は、普遍性があり、再現性も高いものばかりが厳選されている。時として仕事のハウトゥ本は、業界によってはまったく使い物にならなかったりするのだが、本書に関してはその心配はない。

おまけ、アフターフォローもあるよ

筆者的には、本書のボリュームは、かなり書き足りなかったようで、自社サイトにて「補完計画」が掲載されている。併せて読むとより、理解度が高まるのではないかと思われる。こういうアフターフォローはありがたいよね。

とりあえず、筆者による本書の紹介ページをリンクしておこう。

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