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放送大学二年目一学期、単位認定試験を受けてきました

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放送大学二年目!全科履修生になりました

2021年の4月から放送大学の選科履修生になり、なんとか一年続けられたので、2022年度からは全科履修生になりました。選科履修生は一年の期限があり、短期間で学びたい科目だけを学ぶスタイル。全科履修生は10年の在学期間があり、こちらは大学卒業を目指して学ぶことになります。

入学料は24,000円(わたしは選科履修生からの編入なので18,000円でした)で、一回払うとこれで10年在籍できます。年ごとの固定の支払いはなし。あとは、履修単位分(1単位5,500円)の学費を払うのみで在籍できます。

今回の履修科目

放送大学は10年もの在籍期間があるので、各人のライフスタイルにあった形で、大学生活を送ることが出来ます。わたしの場合は、6年での卒業を目指しておりまして、卒業要件である124単位取得に向けて、年20単位強を毎年取得していく計画です。

放送大学は、一学期(4月~9月)と二学期(10月~3月)に分かれています。わたしは、一学期に12単位、二学期に12単位の取得を目指しています。

で、わたしが一学期に履修した科目はこちらの7科目(12単位)。

※印の科目はオンライン科目という、テキスト(放送大学的には印刷教材という)のない科目で、こちらはPDFベースで教材が支給されます。

  • 社会統計学入門
  • Webのしくみと応用
  • AIシステムと人・社会との関係
  • 表計算プログラミングの基礎 ※
  • 日本語リテラシー演習 ※
  • 国際理解のために
  • 計算の科学と手引き

テキストはこんな感じ。

2022年一学期の履修科目

2022年一学期の履修科目

2022年一学期から単位認定試験の方法が変わった

コロナ禍になる前までの放送大学の単位認定試験は、具体的な試験日、時間が科目ごとに決まっており、定められた学習センターに赴いて一斉に行われるものでした。

が、新型コロナウイルス感染蔓延を受けて、2021年は自宅受験となりました。ポイントはこんな感じ。

  • 自宅受験
  • 試験問題はオンラインにて展開
  • 時間制限なし
  • 持ち込みオッケー
  • 期間中に回答して回答を郵送する

決められた期間内に回答すればいいだけで、あとは時間制限なし、持ち込みフリーと、夢のような単位の大盤振る舞いでした。

さすがにこれは不味いと思ったのか、2022年度からは試験方法がさらに改訂されました。ポイントはこんな感じ。

  • 自宅受験
  • 試験問題はオンラインで展開
  • 時間制限あり(1科目50分)
  • 持ち込みは印刷教材、自分で作ったノートのみオッケー
  • 試験はオンラインで完結(一部科目に例外あり)

時間無制限だったのが、50分の制限時間ありとなったのが最大の変化ですね。また、昨年度は回答したマークシートを郵送していたものが、今年度からはオンラインでの回答で全て試験が完結するようになりました。

2022年度の単位認定試験について詳しく知りたい方はこちらを。

各科目ごとの学習時間

各科目ごとの学習時間は以下の通りです。

放送大学2022年1学期学習時間

放送大学2022年1学期学習時間

各科目ごとの勉強時間は以下の通り。

  • 社会統計学入門(49.2時間)

一番時間がかかった科目です。前期の「身近な統計」でも苦労しましたが、統計系の科目はド文系人間のわたしには歯ごたえがありました。出てくる数式をエクセル化して、どうしてその答えになるのかひたすら理解に努めました。あとは問題を解いて、計算の場数を踏み、解法を体に染み込ませるのみ。計算用紙と電卓を用意して、ひたすら計算していた記憶しかありません。

  • Webのしくみと応用(29.6時間)

HTMLやCSS、Webについてのさまざまな仕組みについて学べる科目でした。昨年に「Webクリエイター能力認定試験」を受けていたので、楽しく学ぶことが出来ました。ただ、進化の速いジャンル(HTML5は廃止されたし)なので、そろそろ改訂が必要かも。試験問題はパターン化されているので過去問を必ずチェックしておきましょう。

  • AIシステムと人・社会との関係(25.9時間)

最新のAI事情について学べる科目。具体事例が豊富に紹介されており、学んでいて楽しかったのですが、ラジオ科目でビジュアルがないのは残念。なおこの科目については、先生の方針で過去問の「正答」が開示されません。調べればわかるので、その方が覚えるでしょ!という趣旨のようです。

試験問題は穴埋めが出ます。印刷教材のどこから出題されているのか、素早く探せるスキルが必要となります。

あと、印刷教材の訂正がメッチャあります。最初に訂正内容をしっかり確認しましょう。

  • 表計算プログラミングの基礎(16.0時間)

ひたすらエクセルのVBAを学びましょう講座。動画を見て学ぶのではなく、ひたすらテキストを読んで学ぶので、最初は違和感があるかも。ちょっとしたマクロしか組んだことがなかったので、反復(ループ)、条件分岐の概念を学べたのは良かったです。プログラミング的な概念の初歩の初歩を学べる科目でもあります。

最終レポートは難しくありませんが、出来るだけ工夫(汎用性を高める、安全性を考える)をしましょう。最低限の機能しか実装されていないと加算点がつかないと思います。

  • 日本語リテラシー演習(29.8時間)

思っていたより時間がかかった!1単位科目ですが29.8時間もかかりました。アカデミックな文章を書けるようになろう!という趣旨の科目で、レポートがとにかく多い。なんと14回もの提出課題があるのです。文章力を鍛えたい方にはもってこいの科目で、個人的には大のお気に入り講座となりました。

出題内容について正誤の連絡があるので必ずチェックすること。滝浦先生は小まめに連絡をくれるので励みになります。

  • 国際理解のために(25.2時間)

みんな大好き、国際政治学者高橋和夫先生の科目。第一部は世界の宗教。第二部は日本の領土問題について学びます。「意見を持つ前に必要な基礎知識を提供する」、この講座の開設趣旨が好きです。試験は記述式で最初は戸惑いますが、持ち込み可なので、それほど難しくはないと思います。印刷教材もかなりポイントを絞って書いてあります。放送授業からの出題もあるので、かならず放送授業も聞きましょう。というか、高橋先生の科目は放送授業が楽しいので必聴(必見)です。

参考文献として以下の書籍を購入しました。

『マニ教とゾロアスター教』山本由美子
『ゾロアスター教』青木健
『一瞬でわかる 日本と世界の領土問題』高橋和夫・川島淳司

  • 計算の科学と手引き(42.2時間)

二番目に苦労したのがこの科目でした。計算機科学のショーケースとでもいうべき科目。二進法や十六進法、コンピュータの仕組みにアルゴリズム、集合と確率、論理による計算までと、さまざまな考え方や概念が猛烈な勢いで登場し、初学者は翻弄されます。「妥当な推論」については未だに理解できていません。。。

 

全科目合計で217時間。前期が216時間だったのでほぼ同じくらい。平日に1時間。土日に2時間~3時間程度。現在のライフスタイルだとこれ以上の学習時間を確保するのはたぶん無理だと思います。

放送大学本来の学習期間は4月~7月なのですが、印刷教材を早めに入手することで、1月の時点で学習を開始しています。苦手だな、これは時間がかかりそうだな、と思った科目があったら、スタートを急いだほうがあとあと楽になります。

新試験体制での勉強法は?

今回から放送大学の単位認定試験は、制限時間が課せられるようになりました。ここで大切になってくるのは、必要な情報に瞬時にアクセスできる仕組みづくりです。

せっかくの持ち込みオッケー体制なので、すべての学習内容を暗記する必要はありません(って、まあ普通無理だと思う)。試験で問われた設問に対して、ああ、これは放送教材のあそこに載ってたな、ノートであの部分に書いたな。なんてことが、すぐに検索出来ればよいのです。

わたしはノート作成についてはGoogleドキュメントで完全にデジタル化しています。詳しくは以前に書いたこちらの記事を参照。パソコン等で作成したノートも、持ち込み可とされています。デジタル化されたノートの最大の利点は、検索が容易であること。即座に目的の項目が探せるので、試験の際には重宝しました。放送教材巻末にある「索引」と併用すると、なお良いのではないかと思います。

基本的な勉強スタイルは、こんな感じ。

  • 印刷教材を読んで、重要だと思ったところにラインを引く
  • 印刷教材をノート(Googleドキュメント)にまとめる
  • 放送授業を観る(聴く)。印刷教材になかった部分があればノートに追記する(色分けしておくと見返すときに便利)。
  • 過去問、通信指導問題をひたすら解く

過去問はホントに大事。だいたいの科目で試験内容はパターン化されているので、過去問を繰り返し解くのは効きます。過去問は、過去二回分まで公開されています。可能であれば、関心のある科目については、あらかじめ過去問を保存しておいて三回分以上確保しておくとより安心です。過去三回目より前の設問は、ぶっちゃけそのまま同じ内容が試験に出ることすらあります。

新試験体制の注意点

時間制限制になった、あたらしい試験体制について、いくつか気づいた点を書いておきたいと思います。

  • 時間に余裕のある時に受験しよう

試験は決められた期間内であればいつでも開始できますが、一度スタートしたらもうやめられません。中断機能などはないので、お客が来ようが、電話があろうが、家族にトラブルがあろうが、最後まで続けるしかありません。試験時間の50分が、確実に確保できるタイミングでの受験をお勧めします。

Twitterを見ていると、試験のためにホテルに籠ったりされている方もおられたくらいです。

  • 残り時間表示は常時出ている

残り時間が分からなくなったらどうしよう!と思って、あらかじめストップウォッチを用意していたのですが、いざやってみると、試験画面には常に残り時間が表示されているので、その点は無用の心配でした。

  • 試験日程開始直後はアクセスが殺到する

放送大学には数万人の学生が在籍しています。これが一斉に試験を受けると、さすがに大学側のサーバも動作が重くなります。試験開始直後には、反応が鈍くなったり、処理がなかなか返ってこなかったりと予期せぬ事態が多数発生したようです。予期せぬ不具合が出た場合は、その後システムが改修される場合もあります。試験開始初日、直後の受験は避けた方がいいかもです。

試験結果はこんな感じ

ちなみに試験結果は以下の通り。なんとか全科目で単位が取れてました。「計算の科学と手引き」は最後まで理解が及ばなかった。これでまだ導入科目、、情報コースでやっていけるだろうか不安になりました。

2022年度二学期は以下の科目を履修予定です。

  • 統計学
  • 情報社会のユニバーサルデザイン
  • 社会学概論
  • 人間にとって貧困とは何か
  • 映像コンテンツの制作技術
  • 入門線型代数

お休みしていた数学科目の学習を再開。「入門線型代数」が鬼門になりそう。統計系は専門科目の「統計学」で更なるステップアップを目指します。年明けに統計検定2級を受けるのが目標。「人間にとって貧困とは何か」はTwitterの放送大学生界隈で話題になっていたので履修確定。「社会学概論」とセットで、社会学についての知見を深めたいと思います。

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