ビズショカ(ビジネスの書架)

ビジネス書、新書などの感想を書いていきます

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『現代アラブを知るための56章』松本弘・編著 アラブの各国を概観できるエントリー本

明石書店のエリア・スタディーズシリーズ 2013年刊行。編著者である松本弘(まつもとひろし)は1960年生まれの政治学者。大東文化大学、国際関係学部の教授。同氏をはじめとして二十名を超える中東地域の研究者たちが執筆陣として名を連ねている。 本書は明石…

『ある行旅死亡人の物語』武田惇志・伊藤亜衣 他者の人生を覗き見る罪深さを考える

1200万PVをたたき出した記事の書籍化 2022年刊行。筆者のふたりは共同通信社の記者。そのうちのひとり武田惇志が、記事になるネタはないかと官報を読んでいた本件にぶち当たった。 書籍化される前にネットでも記事になり、とても話題になったので、記憶に残…

『へろへろ 雑誌『よれよれ』と「宅老所よりあい」の人びと』鹿子裕文 楽しもう。もがきながらも

唯一無二の特別養護老人ホームが出来るまで 2015年刊行。単行本版はナナロク社から出ている。 筆者の鹿子裕文(かのこひろふみ)は1965年生まれの編集者、作家。その他の著作に2020年の『ブードゥーラウンジ』、2021年の『はみだしルンルン』がある。 表紙イ…

『秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本』 昭和30年代をカラー写真で楽しめる

昭和30年代の光景をカラーで見ることが出来る 今回紹介するのは、昭和30年代の日本の光景を切り取った貴重なカラー写真集。この時代の写真といえば、ほぼモノクロ写真であっただけに、カラー写真の表現力、再現力の凄さを感じさせてくれる一冊だ。 このシリ…

『天井のない監獄 ガザの声を聴け』清田明宏 UNRWA保健局長による2010年代のガザの実情

UNRWAの保健局長が書いたガザの実情 集英社のWebメディア「集英社新書プラス」に2017年7月~2018年9月にかけて連載された「ガザの声を聴け!」をベースに書籍化したもの。 2019年刊行。筆者の清田明宏(せいたあきひろ)は1961年生まれの医師。世界保健機関…

『芝園団地に住んでいます』大島隆 団地住民の半数が外国人になったらどうなるのか?

朝日新聞記者による現地レポート 2019年刊行。筆者の大島隆(おおしまたかし)は1972年生まれ。現役の朝日新聞記者。テレビ東京ニューヨーク支局記者、朝日新聞ワシントン特派員等を経て、現在は英語メディアThe Asahi Shimbun AJWのデスク。アメリカでの滞…