ビズショカ(ビジネスの書架)

ビジネス書、新書などの感想を書いていきます

ネット・IT

『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しか出てこない』三宅香帆 好きなことを自分のコトバで発信しよう!

自分のコトバでつくるオタク文章術 2023年刊行。筆者の三宅香帆(みやけかほ)は1994年生まれの書評家、作家。京都大学文学部、同大大学院修士課程、博士前期課程修了。現在は京都市立芸術大学の非常勤講師も務めている人物。 古典や文章術についての著作を…

2023年に読んで面白かった新書・一般書10選

既に2024年の1月も後半に入っている状況で、遅きに失した感が無きにしもあらずだが、恒例の〇〇年に読んで面白かった本企画をお届けしたい。 なお、あくまでも2023年に読んだ本が対象であって、2023年に刊行された本ではないのでその点はご容赦を。 では、今…

『インターネットというリアル』岡嶋裕史 「みんな違ってみんないい」に人は耐えられない

現実と融合したネット社会を読み解く 2021年刊行。筆者の岡嶋裕史(おかじま ゆうし)は1972年生まれの情報学研究者で、現在は中央大学国際情報学部の教授職にある人物である。 本書は講談社のオンライン誌「クーリエ・ジャポン」、光文社のウェブメディア「…

『遅いインターネット』宇野常寛 21世紀の共同幻想論

「遅い」インターネットがなぜ必要なのか 2020年刊行。筆者の宇野常寛(うのつねひろ)は1978年生まれの作家、評論家。解説は成田悠輔(なりたゆうすけ)が書いている。 遅いインターネット(NewsPicks Book) 作者:宇野 常寛 幻冬舎 Amazon 宇野常寛のデビュ…

『デジタル・ポピュリズム』福田直子 SNSが加速する衆愚制への道

SNS全盛時代の世論操作術 2018年刊行。筆者の福田直子はドイツ在住のジャーナリスト。 本書では、ネットが当たり前になった時代、特にSNS全盛時代のポピュリズムの危険性を指摘している。 ポピュリズムとは聞きなれない言葉かもしれないが、wikipediaから当…

『AI DRIVEN AIで進化する人類の働き方』伊東穣一 生成系AIをツールとして役立てる

生成系AIで何が出来るのか教えてくれる 2023年刊行。筆者の伊東穣一(いとうじょういち)は1966年生まれのベンチャーキャピタリスト、起業家、作家、学者。マサチューセッツ工科大学教授、MITメディアラボ所長、ハーバード・ロースクール客員教授などを経て…

『在宅HACKS!』小山龍介 自分史上最高のアウトプットを可能にする新しい働き方

今すぐ使えるお役立ちテレワークノウハウ集! 2020年刊行。筆者の小山龍介(こやまりゅうすけ)は1975年生まれの実業家、コンセプトクリエイター。 大手代理店を経てMBA取得、松竹で新規事業の立案に関わり、その後独立。現在はブルームコンセプト代表取締役…

『幸福な監視国家・中国』梶谷懐・高口康太 最新事情から考える監視社会の行く末

中国の最新事情から考えるこれからの監視社会 2019年刊行。本書は、梶谷懐(かじたにかい)、高口康太(たかぐちこうた)の二名体制で執筆されている。梶谷懐は1970年生まれ。神戸大学大学院の教授。現代中国経済に関する著作がいくつかある。一方の、高口康…

『教養としてのAI講義』メラニー・ミッチェル ビジネスパーソンも知っておくべき「人工知能」の基礎知識

知っておきたいAI(人工知能)の基礎知識 2021年刊行。オリジナルの米国版は2020年に刊行されており、原題「Artificial Intelligence: A Guide for Thinking Humans」。直訳すると「考える人間のための人工知能ガイド」といった感じか。邦訳版はずいぶんと俗…

『空気が支配する国』物江潤 日本社会の同調圧力の正体は?

コロナ禍の今だから、読みたい一冊 2020年刊行。筆者の物江潤(ものえじゅん)は1985年生まれ。東北電力退社後、松下政経塾に入り、現在は地元の福島で塾経営をしつつ執筆業もされている方。 その他の近著には新潮新書の『ネトウヨとパヨク』がある。 ネトウ…

G検定をカンペで突破、文系+非エンジニア+オッサンの受験対策

書こう書こうと思っているうちに年を越してしまった……。2022年の11月にG検定(ジェネラリスト検定)を受験し、なんとか合格できたのでそのレポートをお届けしたい。 G検定合格証書 G検定とは?合格率はどれくらい? G検定とだけ聞くと何それ?と思われる方も…

『暴走するネット広告』知っておきたい不正広告の仕組み その広告で誰が不正に儲けてる!

「クローズアップ現代+」の放映内容を書籍化 2019年刊行。本書はNHK「クローズアップ現代+」にて放映された三つの番組、「追跡! 脅威の“海賊版”漫画サイト」「追跡! ネット広告の“闇”」「追跡! “フェイク”ネット広告の闇」の取材内容をまとめて書籍化した…

『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』新井紀子 読解力がない人間はAIに職を奪われる

2019年ビジネス書大賞、大賞受賞作 2018年刊行。筆者の新井紀子(あらいのりこ)は1962年生まれの数学者。一橋大学では法学部に入学しながら、在学中に数学の魅力に取りつかれイリノイ大学の数学科に留学。数学の研究者になってしまった人物。現在は国立情報…

『人工知能は人類を超えるか』松尾豊 AI(人工知能)についてサクッと学びたい方へ

2015年刊行。筆者の松尾豊(まつおゆたか)は1975年生まれ。東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター、技術経営戦略学専攻の教授。日本ディープラーニング協会の理事長も務めている。日本のAI(人工知能)研究では、よく名前が出てくる人物で、マ…

『ブロックチェーンがひらく「あたらしい経済」』 文系でもわかるブロックチェーン

ブロックチェーンの専門家が教えてくれる 2020年刊行。福岡を拠点としてブロックチェーン関連の技術開発を行っている株式会社Chaintope(チェーントープ)関係者による著作。CEOの正田英樹(しょうだひでき)をはじめとして、田中貴規(たなかたかのり)、村…

『グーグル・アマゾン化する社会』森健 超巨大IT企業に情報が一極集中するリスクを考える

ゼロ年代のAmazonとGoogle 2006年刊行。筆者の森健(もりけん)は1968年生まれのライター、ジャーナリスト。 2012年の『「つなみ」の子どもたち』『つなみ 被災地の子ども80人の作文集』で第43回の大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。また、2015年の『小倉昌…

『メタバース進化論』バーチャル美少女ねむ ガチ勢が教えてくれるメタバースの魅力

メタバースって何なのかわからない人のために フェイスブック(Facebook)が、企業名を「Meta(メタ)」に変更すると発表して、かれこれ一年が経とうとしている。 自社の推進する仮想空間サービス「メタバース」を強力にプッシュしていこうとする強い意志を…

『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』梅田望夫 ゼロ年代のウェブの教科書

ゼロ年代に読まれていたウェブの教科書 2006年刊行。筆者の梅田望夫(うめだもちお)は1960年生まれ。幼稚舎から大学まで慶應で、慶應の工学部を出て東大大学院の情報科学科を卒業。その後シリコンバレーに渡りコンサルティング会社を企業。2005年からははて…

『ネット告発 企業対応マニュアル』 個人の告発が大企業を揺るがすようになった時代

6つのネット炎上事件を紹介 2003年刊行。 牧野二郎、金野志保、西畠義昭ら、五人の弁護士による共著。かなり以前に、仕事絡みで購入したもの。 90年代後半~ゼロ年代前半にかけて、黎明期のネット社会で評判となった6つの事件(東芝ビデオデッキ事件、悪徳警…

『あなたのアクセスはいつも誰かに見られている』小川卓 ネットの「ちょっと気持ち悪い」の正体は?

行動データ解析の第一人者が教えてくれる「気持ち悪さ」の正体 2016年刊行。筆者の小川卓(おがわたく)はマイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンと有名ネット企業各社を渡り歩いたウェブアナリスト。SEOやウェブ分析関…

『デジタル化する新興国』伊藤亜聖 世界はもうこんなにデジタル化されている!

海外のIT事情を知りたい方へ 2020年刊行。筆者の伊藤亜聖(いとうあせい)は1984年生まれ。東京大学社会科学研究所の准教授で、専門は中国経済論。 中央公論新社の総合誌『中央公論』2019年12月号に掲載された「デジタル新興国論」加筆修正の上で単著化した…

『リモートワークの達人』もっと早く読みたかった「テレワーク」ガイドブック

8年も前に書かれた「テレワークのすすめ」本 コロナ禍で日本のテレワーク対応は一気に進んだ(というか、導入せざるを得なかった)のだが、本書はそれに先駆けること8年前の2014年に刊行されていた本である。単行本版のタイトルは『強いチームはオフィスを捨…

HTML,CSSのスキルを上げたい方には『Webクリエーター能力認定試験』がおススメ

先月の話になるが、Webクリエーター能力認定試験を受験し、なんとかエキスパートコースを合格できたので、そのあたりの話をしてみたいと思う。 Webクリエーター能力認定試験合格証書 Webクリエーター能力認定試験って? 「Webクリエーター能力認定試験」は各…

『脱マウス最速仕事術』森新 脱マウスで仕事のスピードが劇的に変わる!

年間120時間の時短を実現!? 現代のビジネスパーソンにとって、もっとも足りないものは何だろうか?お金?健康なカラダ?それともストレスのない快適な環境?求めるものは各人違ってくるだろうが、共通して誰もが足りないと感じているのは「時間」ではない…

『iモード事件』松永真理 日本のモバイル業界が元気だったころのお話

先日、夏野剛の『ケータイの未来』をご紹介したので、関連書籍として、松永真理の『iモード事件』を再度プッシュしておこう。 i-mode誕生秘話 かつて日本のモバイル社会を切り開いた「i-mode(アイモード)」を覚えておられるだろうか?本書は2000年刊行。…

『ケータイの未来』夏野剛が15年前に書いたケータイ業界論

いまやKADOKAWAの社長ですが、夏野剛がドコモ在籍時代に書いた、ケータイ業界の未来予測本。 いま読むと、味わいがありますね。 #読了

『文系AI人材になる』野口竜司 AIはやがて誰もが使えるツールになる

「文系AI人材」になるためには? 2020年刊行。筆者の野口竜司(のぐちりゅうじ)はZOZOTOWNの開発を担当している子会社ZOZOテクノロジーズにてVP of AI driven businessを務める。 本書の他に、『管理職はいらない AI時代のシン・キャリア』『A/Bテストの教…

『2典』『続2典』『2典 第3版』2ちゃんねる文化華やかなりしころの用語辞典

「2ちゃんねる」の用語集『2典』 90年代の終わりから、ゼロ年代にかけて、インターネットの普及に伴い、爆発的に広まった匿名掲示板が「2ちゃんねる」である。数多くの悪名を轟かせたこの掲示板だが、往時の盛況ぶりは凄まじかった。 ネット社会では、界隈…

『美しい日本の掲示板』鈴木淳史 インターネット掲示板の文化論

2ちゃんねる全盛時代に書かれたネット文化論 2003年刊行。筆者の鈴木淳史(すずきあつふみ)は1970年生まれの売文業(ってこの本には書いてある)。主として、文芸評論家、クラシック音楽評論家として活躍。著作にはクラシック音楽に関しての辛口評論が多い…

『「普通」の人のためのSNSの教科書』徳力基彦 自分の名前で仕事がひろがる

2020年刊行。筆者の徳力基彦(とくりきもとひこ)は1972年生まれ。NTT、IT系のコンサルファームを経て、アジャイル・メディア・ネットワークにて代表取締役社長や、取締役CMOを歴任。現在は企業のソーシャルメディア活用ついて啓発活動を行う、アンバサダープ…