ビズショカ(ビジネスの書架)

ビジネス書、新書などの感想を書いていきます

世界史

『戦争は女の顔をしていない』スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチのデビュー作

ノーベル賞受賞作家の主著書 オリジナルのロシア語版は1984年に刊行。原題は『У ВОЙНЫ НЕ ЖЕНСКОЕ ЛИЦО』。最初の邦訳版は2008年に群像社から刊行されている。 2016年に岩波現代文庫版が登場。わたしが今回読んだのはこちらの版である。 筆者のスヴェトラー…

『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』大木毅 人類史上最悪の戦場

2020年の新書大賞 独ソ戦2019年刊行。筆者の大木毅は1961年生まれ。第二次世界大戦、特にドイツ軍に関する著作が多い。 なお、本書は2020年の新書大賞第一位に輝いている。昨年を代表する新書作品の一つである。 www.chuko.co.jp 内容はこんな感じ 1941年。…

『マグダラのマリア エロスとアガペーの聖女』岡田温司 絵画を元にマグダラのマリア像を読み解く

「マグダラのマリア」の受容史 2005年刊行。筆者の岡田温司(おかだあつし)は1954年生まれの西洋美術史の研究家。現在は京都大学大学院の教授。 これは面白い!本書は名前だけは知っていても、あまり日本人には縁が薄い「マグダラのマリア」さんについての…

『ナポレオン四代』野村啓介 二人の皇帝、二人の息子

四人のナポレオンの生涯をたどる 2019年刊行。筆者は1965年生まれ。東北大学大学院国際文化研究科の准教授。 副題に「二人のフランス皇帝と悲運の後継者たち」とあり、更に帯の惹句には「栄光と没落 偉大な父とその影を追った息子」とある。ナポレオン一世や…

『ルネサンスの世渡り術』壺屋めり 巨匠たちのマネタイズ術!知られざる美術史の世界

「クーリエ・ジャポン」の連載記事が単行本に 2018年刊行。刊行は芸術新聞社から。 本書は、Webマガジン「クーリエ・ジャポン」に連載されていた、「リナシタッ ルネサンス芸術屋の仕事術」(記事閲覧は有料)を加筆修正の上で単行本化したもの。 筆者の壺屋…

『悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記』木村元彦 ナショナリズムがフットボールと結びつく世界

『誇り』に続く「旧ユーゴサッカー三部作」の第二弾 2000年刊行。木村元彦(ゆきひこ)の二作目の作品となる。 先週感想を書いた『誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡』の続篇的な作品である。後日刊行された『オシムの言葉』と併せて「旧ユーゴサッカー三…

『誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡』木村元彦 サッカー選手から見たユーゴスラヴィア内戦

木村元彦のデビュー作 筆者の木村元彦(きむらゆきひこ)は1962年生まれのノンフィクション作家、ジャーナリスト。 2005年の『オシムの言葉』で一躍ベストセラー作家になる木村元彦だが、そんな彼のデビュー作がこの『誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡』…

『ユーゴスラヴィア現代史』柴宜弘 ユーゴ内戦を因縁から学ぶ

なんとなく、先週に続いて旧ユーゴスラヴィアネタで攻めてみる。 旧ユーゴスラヴィア史を知るために 1996年刊行。筆者の柴宜弘(しばのぶひろ)は1946年生まれ。早大卒で本書執筆時は東大大学院の教授。現在は退官されて、城西国際大学特任教授。専攻は東欧…

『ユダヤ人とローマ帝国』『ユダヤ人とドイツ』大澤武男 歴史の因果の深さを知る

大澤武男のユダヤ人関連の著作を二作紹介 筆者の大澤武男(おおさわたけお)は1942年生まれ、ドイツ在住の歴史家。ユダヤ人やドイツに関する著作を数多く上梓している。本日はこの大澤武男の著作の中から、ユダヤ人に関して書かれた新書を二冊ご紹介したい。…

『民族の世界地図』と『新・民族の世界地図』 世界紛争の因果を知るには読んでおきたい二冊

世界紛争が起きる理由がわかる 『民族の世界地図』は2000年刊行。21世紀研究会編とあるが、21世紀研究会は歴史学、文化人類学、考古学、宗教学、生活文化史学の研究者9人による国際文化研究のための集まりである。 【中古】民族の世界地図 / 21世紀研究会 楽…