ビズショカ(ビジネスの書架)

ビジネス書、新書などの感想を書いていきます

『ある行旅死亡人の物語』武田惇志・伊藤亜衣 他者の人生を覗き見る罪深さを考える

1200万PVをたたき出した記事の書籍化 2022年刊行。筆者のふたりは共同通信社の記者。そのうちのひとり武田惇志が、記事になるネタはないかと官報を読んでいた本件にぶち当たった。 書籍化される前にネットでも記事になり、とても話題になったので、記憶に残…

『へろへろ 雑誌『よれよれ』と「宅老所よりあい」の人びと』鹿子裕文 楽しもう。もがきながらも

唯一無二の特別養護老人ホームが出来るまで 2015年刊行。単行本版はナナロク社から出ている。 筆者の鹿子裕文(かのこひろふみ)は1965年生まれの編集者、作家。その他の著作に2020年の『ブードゥーラウンジ』、2021年の『はみだしルンルン』がある。 表紙イ…

『秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本』 昭和30年代をカラー写真で楽しめる

昭和30年代の光景をカラーで見ることが出来る 今回紹介するのは、昭和30年代の日本の光景を切り取った貴重なカラー写真集。この時代の写真といえば、ほぼモノクロ写真であっただけに、カラー写真の表現力、再現力の凄さを感じさせてくれる一冊だ。 このシリ…

『天井のない監獄 ガザの声を聴け』清田明宏 UNRWA保健局長による2010年代のガザの実情

UNRWAの保健局長が書いたガザの実情 集英社のWebメディア「集英社新書プラス」に2017年7月~2018年9月にかけて連載された「ガザの声を聴け!」をベースに書籍化したもの。 2019年刊行。筆者の清田明宏(せいたあきひろ)は1961年生まれの医師。世界保健機関…

『芝園団地に住んでいます』大島隆 団地住民の半数が外国人になったらどうなるのか?

朝日新聞記者による現地レポート 2019年刊行。筆者の大島隆(おおしまたかし)は1972年生まれ。現役の朝日新聞記者。テレビ東京ニューヨーク支局記者、朝日新聞ワシントン特派員等を経て、現在は英語メディアThe Asahi Shimbun AJWのデスク。アメリカでの滞…

『殴り合う貴族たち』繁田信一 藤原実資「小右記」から読む平安貴公子のご乱行

素行の悪い平安の貴公子たち 筆者の繁田信一(しげたしんいち)は1068年生まれの歴史学者。神奈川大学の日本常民文化研究所で特別研究員をされている方。 単行本版は2005年刊行。この時は副題として「平安朝裏源氏物語」が付されていた。 殴り合う貴族たち: …

『しょぼい起業で生きていく』えらいてんちょう リスクを取らない起業スタイル

えらいてんちょうの一作目 2018年刊行。筆者の「えらいてんちょう」こと矢内東紀(やうちはるき)は1990年生まれ。慶大卒の高学歴者だが、朝起きるのが苦手なばかりに就職活動を諦め、計画も経験もないままなし崩し的に起業。初の実店舗であるリサイクルショ…

『謎の平安前期―桓武天皇から『源氏物語』誕生までの200年』榎村寛之 多様な可能性が存在した平安時代の前半分

平安時代の前期には何があったのか? 2023年刊行。筆者の榎村寛之(えむらひろゆき)は1959年生まれの研究者。三重県立斎宮歴史博物館で学芸員を務めている方。 勤め先からも想像がつくとおり、伊勢斎宮研究の専門家で、関連著作がいくつもある。当ブログで…

『進化する勉強法』竹内龍人 心理学が裏付ける科学的な勉強法

漢字学習から算数、英語、プログラミングまで 2019年刊行。筆者の竹内龍人(たけうちたつと)は1964年生まれの心理学研究家。日本女子大学人間心理学部心理学科の教授。実験心理学を主要な研究分野としている人物である。 サブタイトルには「漢字学習から算…

『「おりる」思想 無駄にしんどい世の中だから』飯田朔 生きていくのが少し楽になる考え方

飯田朔、初の著作集 2024年刊行。Webメディア「集英社新書プラス」に連載されていた記事をまとめたもの。筆者の飯田朔(いいださく)は1989年生まれ。本書が初めての著作となる。 早稲田大学在学中に引きこもりとなり、卒業後は学習塾で七年働き、その後一年…