ビズショカ(ビジネスの書架)

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『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』Jam 相手は変えられない。でも自分の考え方は変えられる。

Twitter発のお悩み解決本

2018年刊行。筆者のJam(じゃむ)はゲームグラフィックのデザイナー、イラストレータ、マンガ家。Twitterのアカウント(@jam_filter)で発信していた「パフェねこシリーズ」が大好評を博し、書籍化されたのが本書である。

書籍化に際しては、精神科医の名越康文(なごしやすふみ)が監修を行っている。メンタルに関わる内容だけに、こうした配慮は確かに必要であろう。

本書刊行にあたっての筆者インタビューはこちら。

内容はこんな感じ

他人の何気ない言葉に深く傷ついてしまう。嫌いな相手の事ばかり考えてしまう。不安でたまらない。自分はそんなにダメな人間なのだろうか。

しかし、自分が思っているほど、相手はあなたの事を気にしていない。「多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。」そう考えることで、人生はちょっと楽になる。

相手は変えられない。でも自分の考え方は変えられる。そんな気づきを与えてくれる一冊。

マンガ+文章で読みやすい!

Jamの『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』シリーズは、Twitterをやっていも時々流れてくるので、人気があるのだろうとは感じていた。本書の奥付を見ると初版が2018年の7月。そして2020年2月時点でなんと19刷、累計15万1千部にまで達しているというのである。そんなに売れているのか!驚きである。

本書はJamによる4コマ漫画がまず冒頭に配置され、その内容について文章で説明していくスタイルになっている。導入部がマンガなのでわかりやすく、感情移入がしやすい。各項は2ページ~4ページ程度と数分で読めるボリューム感なのもいい。また、どの章から読んでも問題ない構成になっており、気になるところだけつまみ食いするのもアリである。こうした気軽に読める感じが、本書の人気の理由だろうか。

以下、各章を簡単にご紹介したい。

SNSのモヤモヤ

Twitter発の書籍であるだけに、最初に登場するのはSNS(Twitter、Facebook、インスタ、LINE)などでの悩みである。

リプされたり、いいねしてもらった。おかえししなきゃ!リムられちゃったどうしよう!SNSが気になって仕方がない!炎上した!攻撃されてるどうしよう!そんな悩みにてきぱきと答えてくれる。

わたしはTwitter歴10年を超える。Twitterに関してはかなりの中毒者であると自覚している。さすがにかなりのことはスルーできるようになったが、それでもリムられれば凹むし。酷い意見を言っている人には突撃したくなる衝動はある。自分は自分、他人は他人と割り切ることで、ずいぶんとSNSでの生きやすさは変わってくるので、深呼吸してよく考えて対応していきたいところである。

人間関係のモヤモヤ

第二章は人間関係全般の悩みに答えている。

嫌いな人、苦手な相手とどう付き合う?不愉快な相手への怒りが収まらない。嫌な人なのに離れられない。ずっとその一言ばかり考えて消耗してしまう。人が良すぎて、損ばかりしている。尽くしているのに感謝されない。そんな悩みの数々に対しての処方箋を示している。

本書全体のコンセプトだが、

相手は変えられない。でも自分の考え方は変えられる。

この観点から、本書は解決策を見出していく。例えば、タイトルにもなっている、『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』は、酷い悪口を言われた。気になって気になって仕方がない。嫌いなその人の事ばかり頭にある。でも、一方の悪口を言った相手は、この瞬間何も考えずにパフェを食べているかもしれない。

つまり、言った側は言われた側ほど気にしていない。だったら嫌な相手のために自分の貴重な時間を費やすのは損でしょうという考え方である。これは確かに一理ある。

職場のモヤモヤ

第三章は職場編である。職場では部下や上司、上下の人間関係と、同僚たちとの横の人間関係が混在する。更に、取引先との人間関係も絡んでくるわけだから、対応の難易度はより高まってくる。

意見が上手く言えない。辛い仕事なのに頑張ってしまう。会社の人間関係がしんどい。仕事を辞めたい。そんな悩みの数々が登場する。

この章は、筆者のJam自身の社会人経験から得られた気づきが、数多く反映されており。過酷な環境に身を置いてきた筆者だからこその解決策が腑に落ちる。

自分のモヤモヤ

最終章は自分の心の中がテーマになる。

自信が持てない。褒められても喜べない。居場所が無い。自分に価値を見出せない。不安で仕方がない。何をしていいかわからない。人生は苦しみばかり。そんなヘビーな悩みが紹介されている。

筆者が繰り返し説く、「自分の考え方は変えられる」が特に大事なのが、対自分対策なのではないかと思われる。人間関係や、仕事からは逃げられても、自分からは逃げられない。結局のところ、一番難しいのは自分との付き合い方なのだと感じさせられた。

続篇も出ている!

Jamの『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』は大好評を受けて、続篇が二冊も刊行されている。続篇の『続 多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』の感想はこちらから。