ビズショカ(ビジネスの書架)

ビジネス書、新書などの感想を書いていきます

2021年に読んで面白かった新書・一般書10選(VUCA・文章術・中高年の悩み編)

本ページはプロモーションが含まれています

年始恒例の〇〇年に読んで面白かったシリーズ、先日は「2021年に読んで面白かった新書・一般書10選(歴史編)」をお届けした。

本日は歴史ネタ以外。不安定な(VUCA)時代をどう生きるか編・文章力を高めるために編・中高年の悩み編について、まとめておススメ書籍10冊をご紹介したい。

2021年に読んで面白かった新書・一般書10選(VUCA・文章術・中高年の悩み編)

不安定な(VUCA)時代をどう生きるか編

まずは、昨今よく聞かれる社会のVUCA化に対してどう備えるかを説いた三冊。

ちなみにVUCAとは、以下の四語の頭文字。

Volatile(不安定)
Uncertain(不確実)
Complex(複雑)
Ambiguous(曖昧)

VUCA化する社会では、既存の経験や価値は役に立たない。自分で問題を見つけ、答えを出していく能力が問われてくる。いずれもベストセラー作品ばかりになってしまったが、売れているだけのことはある良作揃いだ。

13歳からのアート思考(末永幸歩)

タイトルで損をしている気がする本。13歳と言わず、むしろ大人こそ読んでおきたい一冊。本書では、美術作品の見方を通じて、自分なりのものの見方、答え、そして新たな問いを見出していく。

マティスやピカソ、カンディンスキーらの著名な作品をテーマに解説していくので、ビジュアル的にも見ていて楽しい。美術館に行くのが楽しくなるし、日常生活における考え方すらアップデートしてくれる。

「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考

『13歳からのアート思考』の詳しい感想はこちら

人新生の「資本論」(斎藤幸平)

2021年の新書大賞第一位。マルクスの「資本論」を再評価し、これからの時代は脱成長経済へと舵を切るべきだと説く大胆な一冊。とっつきにくいマルクス思想を、平易に説明しながら、現代の気候変動問題にまで思考を進めていく。

人新世の「資本論」 (集英社新書)

『人新生の「資本論」』の詳しい感想はこちら

ニュータイプの時代(山口周)

「正解を出す」ことに価値が与えられていた20世紀型社会に対して、21世紀型社会では「問いを立てる」能力が問われるようになる。21世紀型社会を生き抜ける「ニュータイプ」人材とはどういう能力を持つ人々なのか。24の具体例と共に検証していく一冊。

ニュータイプの時代

『ニュータイプの時代』の詳しい感想はこちら

文章力を高めるために編

続いては「文章力」を高めるためのおススメ本。ブログやSNSでの発信はもちろん、仕事の上でも役に立つ三冊をピックアップしてみた。

書くのがしんどい(竹村俊介)

ネット全盛の時代「書く」能力が問われている。しかし「書くのがしんどい」のは何故なのか?どうして辛いのか?その理由を考えながら、一つ一つ「しんどい」理由を潰していく文章術読本。発信を続けることで見えてくる世界もある。

書くのがしんどい

『書くのがしんどい』の詳しい感想はこちら

書評の仕事(印南敦史)

プロ書評家による「書評」の書き方入門本。プロのライターがどんな視点で文書を書いているのがわかる一冊。本感想ブログを書いている方なら読んでおきたい。「書評」に限らず、要約文を書く能力を上げたい方にも、適書ではないかと思われる。

書評の仕事 (ワニブックスPLUS新書)

『書評の仕事』の詳しい感想はこちら

文芸オタクの私が教える バズる文章教室(三宅香帆)

明治の文豪から、現代の人気作家、有名人に至るまで。49人もの作品を読み込んだ筆者が、それぞれの文体の特徴を紹介していく。刺さる文体は何が違うのか。プロの書き手のテクニックに驚嘆すること請け合いである。

文芸オタクの私が教える バズる文章教室

『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』の詳しい感想はこちら

中高年の悩み編

最後は、このブログでも継続して発信している中高年の悩みについて。気力も体力も衰えているのに、定年はどんどん延長されそうだし、いつまで働けばいいのか。そんな悩める皆さまの、お役に立てそうな四冊。

ガラスの50代(酒井順子)

1980年代の流行歌、光GENJIの『ガラスの十代』をパロったタイトルは、人気エッセイスト酒井順子の中高年エッセイ。50代に入ってもまだ、若い気でいる。わたしたちの世代は「薄い」のではないか?いつまでも成熟しきれない、バブル世代ならではの実感が綴られた一冊。

ガラスの50代

『ガラスの50代』の詳しい感想はこちら

50歳からのむなしさの心理学(榎本博明)

中高年を襲う「むなしさ」について考えてみる一冊。頑張ろうという気持ちがなくなってきた。日々、やる気はなくなっていくけど、まだまだ会社員人生は続く。このままだと拙いなと思っている方には良い一冊かと。

50歳からのむなしさの心理学 (朝日新書)

『50歳からのむなしさの心理学』の詳しい感想はこちら

「働かないおじさん問題」のトリセツ(難波猛)

タイトルを見ただけで「グサッ」と来てしまって、あっという間に読んでしまった一冊。働かないおじさんは何故生まれてくるのか。本書ではメンタルの問題だけでなく、組織や人事の側面にまで踏み込んで、その解決法を探っていく。

気力がなくなり、生産性が落ちた人間を、会社はいつまでも放置してはおかないと思うので、働かないおじさんだという実感のある方は、早めに手を打っておいた方がいい。

「働かないおじさん問題」のトリセツ

『「働かないおじさん問題」のトリセツ』の詳しい感想はこちら

世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方(八木仁平)

中高年に入ってから「やりたいこと」が見つからないと思い悩むのは、ちょっと恥ずかしい気もする。ただ、人生も折り返し地点を過ぎたところで、「やりたいこと」を突き詰めて考えておくことは大切だと思っている。本書はそんな時の助けになる一冊。

世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド

『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』の詳しい感想はこちら

おわりに

以上、2021年に読んで面白かった新書・一般書10選(VUCA・文章術・中高年の悩み編)として、10冊をご紹介した。気になった方は是非、読んでみていただけると嬉しい。

個人的には、仕事関係での行き詰まり感がなかなか解消できず、しばらくはあれこれ模索することになりそう。本を読むばかりではなく、いかに実践に移していけるかが大事なので、悩ましい日々が続きそう。ふう。

年間ベスト本の過去記事はこちら